テラフォーミングマーズ分析 3章その2
戦略の続き
これ以降の戦略は1-4の戦略と比べると劣ると思われる。
5. 科学戦略
科学タグをいっぱいプレイしていく戦略を「科学戦略」と呼ぶ。
科学タグは直接は得点に繋がることが少ないが、科学タグをプレイしていくことで単純に使用できるカードが増え戦略の幅が広がる。ただし、科学タグカードは若干プレイコストが高めに設定されているものが多く、序盤の戦い方が苦しくなりがち。金星環境が入ることで若干マシにはなったが、基本的には成功させるのが難しい戦略。
科学タグは別にレアなタグというわけではない。2枚プレイするくらいなら割と簡単にできるだろう。それが大量に集めようとすると急に難しくなる。たとえば、全カードの中で最も条件が厳しいであろう[Anti-Gravity Technology]は科学タグ7枚が必要で、このプレイ条件を達成しようとするならば見える科学タグは全部買っていくくらいでないと難しい。科学戦略だったとしてもこれをプレイする頃にはゲームの終盤を迎えていることが多々ある。科学タグはカードドローに関連するカードが多いので、ドロー系カードを使うことで科学タグを貯めていき、見えるカードを少しでも増やしていくことで科学タグがゲットできる確率を上げていくことが大切である。
基本マップ: ★★★★☆
科学戦略は基本的にドローするカードをプレイすることが多く、科学条件のカードが解放されるまで保持することもあるため、必然的に手持ちのカード枚数が多くなりがちである。それでも手札16枚の称号[Planner]は狙うのがかなり難しいが、科学戦略をしている時点で基本的にその他の称号は狙えないので、狙うならこの称号である。カードをためがちな科学戦略とは相性は悪くないし、他にこの称号を狙う人はほぼいないだろう。また、科学戦略に嬉しい褒賞はもちろん[Scientist]である。これがあるため基本マップでは科学戦略はおいしいこともある。ゲームを長引かせたくて、もし狙えるなら[Thermalist]もあり。
ヘラスマップ: ★★★☆☆
ゲームが長引きがちで、カードプレイが有利なこのマップでは科学戦略は割とやりやすい。称号は条件つきカード5枚以上の[Tactician]に入りやすい。一方、褒賞は飛び抜けて有利というものはないが、[Cultivator]以外はカードプレイをしていくことでだんだん増えていくのでどれも2位は狙いやすい。科学戦略はカードを貯めていることが多いので誰かが褒賞を立てたらそれに便乗にするようにカードプレイをしていくのもあり。
エリシウムマップ: ★☆☆☆☆
科学戦略がおいしくないマップ。有利な称号、褒賞がなく、なんといってもゲーム展開が速いことが多い。称号[Tycoon]に入れたらいいが、大抵の場合15枚プレイする前に他の称号が埋まる。
6. 電気酸素戦略
このゲームには電力を消費して酸素濃度をあげるというカードが数枚ある。これらのカードを用いて毎世代酸素濃度を上げていく戦略を「電気酸素戦略」とよぶ。
電気酸素戦略を行うためには決まったカードが必要なのでそれらを紹介していく。
・Water Splitting Plant(12MC, 海洋2枚以上, 3電力→酸素濃度+1)
必要な電力は他より1つ少ないが、海洋2枚以上というのが地味に使いづらい。こういう系のカードはできるだけ早く出したいのに、これのせいで出せないということも割とある。また、酸素濃度のみで副産物がない。
・Ironworks(11MC, 4電力→酸素濃度+1, 建材1個)
実質TR+1と建材産出+1なので酸素濃度があがりきるまでこれが毎世代実行できるのは強い。
・Steelworks(15MC, 4電力→酸素濃度+1, 建材2個)
Ironworksの上位互換、建材を余すことがなさそうであればこちらの方がもちろん強い。
・Ore Processor (13MC, 4電力→酸素濃度+1, チタン1個)
これらの中では一番のあたりカード。チタン産出が実質+1されていると考えたら強い。チタンは建材よりも腐らないことが多く宇宙タグカードのプレイもしやすい。
やることは単純で1,2世代目くらいまでに電力産出を4まであげたあと、その次の世代にこのカードをプレイして酸素濃度が枯れるまで毎回このアクションをするだけである。これは盤面戦略をしているプレイヤーのTR(酸素濃度分)を奪うことができる。この戦略をした場合大抵は酸素濃度が圧倒的に早く上がりきって、そこからゲーム終了までが長くなる。よって、酸素濃度が上がりきったあとは、何か他の得点源を探す必要があることに注意しよう。温度がまだ全然上がっていないようなら発熱産出をあげるのもいい。あるいはイベントカードをプレイするのもいいだろう。
基本マップ: ★★☆☆☆
相性はあまり良くない。基本マップは[Gardener]があるため盤面プレイヤーの酸素濃度が伸びやすい。つまり、この電気酸素戦略をするプレイヤーの取り分がそれだけ減ってしまう。相性の良い称号は[Terraformer]だが、このマップは他の称号がはやいためそんなにとりやすいわけでもない。一方褒賞は電力が最後には余って熱に変わるし、チタンや建材の副産物があるということから[Thermalist][Miner]がちょっとだけ有利だが、[Miner]はどうしても使えなくて余るという場合だけでいいだろう。
ヘラスマップ: ★★★★☆
一番相性がいい。電力産出6で[Energizer]が取れるのでこれを取らない手はないだろう。この戦略のために用意されている称号のようなものだ。また、ヘラスは盤面が不利なので酸素濃度の伸びも遅めなのも良い。また、褒賞も副産物でチタンが取れるなら[Space Balon]、建材が取れるなら[Contractor]が圏内。
エリシウム: ★★☆☆☆~★★★☆☆
序盤は[Legend]があるためイベントカードをいっぱい使って植物を燃やしてくれるプレイヤーがいれば、電気酸素戦略をしている側が酸素濃度の取り分を多く取れるのでその点は若干いい。有利な称号は特にないが、不利な称号も[Ecologist]以外はない。この戦略をしている以上、自分の植物産出をあげるのは割りに合わない。よって、[Ecologist]は不利。褒賞は[Industrialist]とは相性がいい(特にIronworks, Steelworksを使っている場合)、[Benefactor]も若干有利。
7. 褒章横取り戦略
褒章は設置してもそのままそれが自分の点数になるわけではない。これをそもそも戦略として入れるか迷ったが、褒賞の中にはまくりやすい褒章も割とあるので常にまくることを頭に入れておこう。自分で設置しなくても2位で2点のおこぼれがタダで取れれば大きい。安定度合いが高い褒章は、8MCで割り切って入ってしまいたい。
安定度合いが低いものの例として、基本マップのBanker, Thermalist , ヘラスマップの Magnate, Excentric, エリシウムマップのIndustrialistがある。
詳しくは、2章のマップ別戦略に記した褒章を参照してほしい。
8. 金星戦略
拡張で金星を入れている場合強力かどうかをさておき金星戦略というのも考えられる。
この戦略にむかえる企業は限られている。また、プレリュードには金星系のカードはない。
企業がMSI, Celesticでなければ大抵の場合わざわざ金星戦略にむかう必要はないだろう。金星戦略は場外の都市以外は、盤面に関与してこない。よって、基本的にはTR重視になり、盤面で稼げない分、称号[Hoverlord]と褒章[Venuphile]で10点を取りたい。
基本マップ: ★★☆☆☆
あまり金星戦略に向かないと思われる。逆に金星タグを他の人がプレイしないことが多いため、そういう意味では[Venuphile]は取りやすいのかもしれないが。。相性がいい称号、褒章がほぼない。強いて言えば、Venusian Animals + [Scientist]であるが、金星18%以上でないとプレイできないカードなので厳しいこともしばしば。
ヘラスマップ: ★★★★☆
意外と宇宙タグと相性が良く、また浮遊物も載せられるため、[Space Balon],[Magnetic], [Excentric]など金星戦略と噛み合うことが多い。[Venuphile]をとれるに越したことはないが、それがとれなくても他の褒賞でも賄えることが多いので比較的戦いやすい。
エリシウム: ★★☆☆☆~★★★☆☆
金星戦略はTRが比較的伸びやすいので、[Benefactor]は参戦でき、金星拡張で加わったカードはコスト20以上カードもわりとあるので[Celebrity]も狙える。逆に盤面系の褒章は取りづらいので、はやめに狙えるのを取っておきたい。