piknt’s blog

ゲーム(ピクミン)、ボードゲーム、英語など

テラフォーミングマーズ分析 1章その2

7.Phobolog

初期資金: 23MC, チタン10個

効果: チタンの価値+1MC

宇宙タグ

 

初期資金がMCだけでみると一番少ない企業。チタンも含めると23+43=63MC分。初期10枚の中に宇宙タグのカードが何枚あるかにかかっている。

チタン産出を上げるカードは少なくとも1枚あって欲しい。

チタンの価値をさらに上げるカードもいいだろう。おそらく一番相性がいいのはヘラスマップ。チタンを軸に戦う戦略だと木星と相性が良く称号[Rim Settler]が狙いやすい。褒賞[Space Balon]は確実に取ろう。また、宇宙タグは金星タグとも割と相性がいいので狙えるのであれば[Venuphile]も取る。

次にエリシウムは称号[Legend]、褒賞[Celebrity]が若干有利か。一番相性が悪いのは基本マップ、このマップは盤面戦略が強いのでチタン企業のPhobologSaturn Systemsには合わない。

 

8.Tharsis Republic

初期資金: 40MC, ゲーム最初のアクションで都市を1個配置

効果: 火星上に都市が配置されるたびにMC産出+1, また自分で都市を配置したら3MCバック。

建物タグ

 

言わずと知れた最強企業Tharsis Republic。何回かこのゲームを経験してる人で、拡張の全くない基本マップならこの企業を選んだ時点で勝ちというゲームバランスブレイカー

基本マップは真ん中あたりに植物ボーナスが多く盤面戦略が成立しやすく、必然的に他のみんなが都市を何個かは置くことになる。よってMC産出が上がりやすくお金にあまり困らないことが多い。

さらに基本マップでは都市3枚で獲得できる称号[Mayor]はかなり有利でほとんどの確率で獲得できる。おまけに建物タグも1つ付いており、都市系のカードは建物タグがたいてい付いているのでついでに[Builder]も狙いに行けることもある。あるいは、配置ボーナスの植物を都市を置くことでかっさらい、[Gardener]を狙うという手もあるだろう。

褒賞については[Landlord]は文句なし、勝手にMC産出が上がるので[Banker]も獲得しやすい。なんなんだこの企業。。。。

もしカードの引きがあまりよくなくお金が余る時は標準プロジェクトで<都市化>をしておけばいい、という企業。

拡張でエリシウム、ヘラスマップが出て若干強さは抑えられた感はあるが、それでも普通に優良企業であることに変わりはない。少なくともエリシウムは盤面の褒賞も2つあり、植物ボーナスが豊富で盤面戦略もおいしいマップなので普通に強い。

企業効果だけで十分に強いが、一応相性の良いカードを挙げておくと、Pets, Rover Construction, Immigrant Cityなどの都市に関連するカード。

 

9. Thorgate

初期資金: 48MC, 電力産出+1

効果: 電力タグのカードをプレイ時、あるいは標準プロジェクトの<発電所の設置>を実行時、3MC安くプレイできる。

電力タグ

 

電力特化の企業。コロニーズでは電力の価値が相対的に上がっているので強いとか。

ここではコロニーズは入れない前提で話す。電力タグの付いているカードは31/304枚(金星、プレリュード、プロモ含む)で10%ほど。電力タグカードは、ほぼ全てが電力産出を上げるカードである。電力は基本的には産出を減らして都市を配置するといった形や、電力資源を使用して酸素濃度を上げるといった形で使うことがほとんどであり、電力単体での効果というのは期待できない。基本的に電力産出を上げて発熱の足しにするというのはコスパが悪い。なぜなら発熱産出をあげる方が電力産出をあげるより安いし、電力が発熱になるのは1世代遅いからである。

つまりこの企業は電力を都市か酸素上昇か何らかの形で得点につなげることができなければ弱い。

マップ別に分析するとおそらく称号[Energizer]があるヘラスで一番強いだろう。電力産出+6にして[Energizer]を獲得した後は、電力産出を減らして都市を配置するか、電力→酸素カードを使用して早期に酸素濃度を上げ切るという2択の選択になるだろう。カードの引きによるところだが、どちらもできて悩ましいという状況であれば、植物産出がおおければ前者、発熱産出が多ければ後者という感じだろうか。

電力産出を減らされうるカード(Power Supply Consortium, Energy Tappingの2枚)には注意。

 

10. United Nations Mars Initiative

初期資金: 40MC

アクション: 自分がTRを上げた世代で3MC支払えばTR+1。

地球タグ

 

基本セットの企業12個の中では唯一のアクション企業。基本的にアクション系の企業は1世代に1回しか実行できないのであまり強くない印象だが、この企業だけは割と戦える(と個人的には思っている)中堅企業。

気持ちとしては毎世代TRをあげること。もちろん企業アクション用の3MCは残しておくこと。どうしてもTRをあげる戦略になるので、早期にゲームを終了させられると強く、逆に長引くと弱くなる。つまり大人数の方が強く、少人数の方が弱い。

基本マップの[Terraformer]はぜひ狙いたいところではあるが、この企業でもギリギリ間に合うかどうか。[Mayor], [Greenery], [Builder]が先に取られるということもしばしば。

逆に、エリシウムの褒賞[Benefactor]は狙いやすい。というか[Benefactor]を設置するだけでゲームが加速する。おそらく早期にゲームが終わりがちなエリシウムで一番戦いやすい企業だろう。また、エリシウムは[Legend]もあるためイベントカードも序盤は使われやすく、イベントカードには温度を上昇させるあるいは海を配置するものが割とあるのでこれもゲームが加速する理由の1つ。

称号も褒賞も全く関係してこないヘラスマップは一番弱いだろう。

戦略はとにかく早期にゲームを終わらせること。盤面戦略や動物などをためてカード点を稼いでいる相手は基本的にゲームが長くなるほど強くなる。手札には産出系よりは気温を上昇させるものや海を配置できるものをなるべく持っておく。

初手に嬉しいカードはAquifer Pumpingなど毎世代なにかしらTRを上げられるアクションカード。

 

11. Teractor

初期資金: 60MC

効果: 地球タグカードプレイ時、3MC安くプレイできる。

地球タグ

 

初期資金たっぷりのバニラ企業、Credicorと同じく初期手札で臨機応変に戦略を変えられる企業。個人的には3MC少ないが企業効果が抜群に強いCredicorの方が若干強い。

地球タグは36/304枚で若干少ないが、地球タグはMC産出を増やしたりTRを増やしたりとわりと使えるものが多い。特に強力なものはEarth CatapultとPets。序盤に来れば獲得必至。別に企業効果はおまけと考えて地球タグにこだわらず自由に戦って良い。

称号や褒賞については特にどれが獲得しやすいというわけでもなく、そのときどきの手札による。これ以上特筆すべきことがあまりない。

 

12.  Saturn Systems

初期資金: 42MC, チタン産出+1

効果: 木星タグがプレイされるたび、MC産出+1

 

基本マップのTharsisならば、ヘラスマップのSaturnと一部で言われているくらいヘラスマップでは強い。ただこれは少し言い過ぎな気がするが。

称号の[Rim Settler]3枚中1枚をすでに獲得できているのはかなりアド、[Diversifier]もレアな木星タグをすでに出せている時点で少し有利。褒賞も木星と宇宙は相性がいいので[Space Balon]が入りやすい。

一方、基本マップはあまり美味しい要素がない。基本マップでは木星戦略はできないと言っていいだろう。エリシウムでは[Celebrity]は比較的入りやすい。次に、[Venuphile],金星はなにかと宇宙タグと相性良かったりする。盤面系([Dessert Settler], [Estate Dealer]),及び[Benefactor]は若干不利。

基本的にはチタンを生かして、宇宙タグ、木星タグのある強力なカードをプレイしていくスタイル。お金は結構かかるので、長期戦を得意とする。

ただ、木星戦略の最大の欠点はカードが引けるかが運にかかっているという点。カードを引けるアクションを増やし少しでもカードを見られる枚数を増やすというのもあり。

美味しいカードは木星タグが付いているカード全部だが、その中でも木星タグ1つにつき1点のカード(Water Import From Europa, Ganymede Colony, Io Mining Industries)と、木星戦略一番のあたりカードTerraforming Ganymede(木星タグの数だけTRが増える)。

Terraforming Ganymedeは基本的には終盤に使う。さきほど、エリシウムの[Benefactor]は不利と書いたが、これが弾ければ例外。[Benefactor]をまくれる確率が大幅に上がるだろう。

木星タグはプレリュードで2/35枚、メインのカード16/304枚

7枚プレイできれば上出来だろう。うち1枚くらいは先ほど上げた4枚のどれかが欲しい。